内から湧き出る幸せ

私達の日常は前に進むことを前提に作られています。過去から未来へ、その流れの中に人生があるように思います。
しかし、過去と未来には幸せがありません。それにお気づきでしょうか。
過去を思えば、あの時はすばらしかった、またあのようになりたい。
あの時は苦しかった、あの時のようにならないように。未来を思えば、明日は大丈夫だろうか。
一年後のためにこれをしておかなくちゃ。こうなれるようにがんばろう。がんばらなくちゃ。

このように過去と未来はよく見てみると、苦しみや恐れでできています。

私達の幸せは今、にしかないのです。しかし、私達は今を知りません。
なぜなら、そこには何もないように思えるからです。何もなく、空虚で、つまらないように見えるからです。

今には何があるのでしょうか。耳を澄ますと鳥が鳴いていて、洗濯機の音がします。
なにか機械の音や様々な音がします。体の感覚があります。
椅子とおしりがくっついていて、背中が少し痛いような感じがしたり、足が冷えている感覚などありますでしょうか。
心はどうでしょうか。縮こまっていますか？少し苦しいですか。何もないですか？

今にあるものを観察するということは、苦しいことかもしれません。
心がどのような状態にあるかを知ることは怖いことかもしれません。
しかし、それを知ることなしに平安は訪れないのです。
自分のことを観察し、理解することによって、私達は幸せとは何かを知ることができます。

健やかに今を生きるために、自分自身を観察しましょう。
思考に含まれる奢りや偏見や恐れに気づきましょう。
大きな感情の波を目を見開いて見ていきましょう。
きっと波にのまれてしまうこともあると思います。
それでもまた見ていけばいいのです。
たくさん見ていくことで、波のない湖のような心でいられるようになります。
そしてあるがままの世界を見て、愛していけるようになります。